「10代が描く唐津のみらい Teens KARATSU Projekt 2030」 (佐賀県唐津市/2010)

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 佐賀県唐津市では、2010年度に都市計画マスタープランの策定を行ったが、その将来像を20年後に定めていることもあり、内容が抽象的かつ専門的で、量も膨大なため市民にとって読み解くことが困難なものであった。
 そこで、唐津市から住民に唐津の将来像を伝えるものを作りたいという要望を受けて、未来の唐津を担う唐津市の中高生が自らの言葉で都市マスタープランに書かれた将来像を翻訳することを提案し、唐津市内の中・高校生27人が夏休み7日間にわたって唐津のまちを丹念に調査し、市民にインタビューしながら、20年後の唐津の未来を提案するワークショップを企画運営した。
 自己紹介ワークショップや、お互いを知るためのコミュニケーションゲームを行った後、各人が興味のあるテーマ、地域を発表し「まちなか」「みなと」「虹の松原」「海のまち」「山里」の5つのチームを編成した。そして各テーマや地域の現状および都市マスタープランに示されている方針をより深く知るために地域住民やキーパーソンへの取材や現地調査を行った上で、その体験をもとに原稿を執筆した。
 提案書は、現在唐津市都市計画マスタープラン副読本として行政内で活用されると共に、書店で販売され唐津市民にも親しまれている。

 =日本都市計画学会 自治体優秀まちづくりグッズ賞 受賞=